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切削加工による試作開発のポイント

機械製品の試作開発では、工作機械による切削加工を行う部品の試作品が数多くあります。こちらでは、試作開発段階での機械部品のVA・VEを実現するために必要な、切削加工による試作のポイントについて解説させていただきます。

切削加工による試作開発のポイント3

切削加工による試作開発のポイント1

切削加工による試作開発のポイント2

 

 

 

 

1.全体形状
部品の全体形状が、「切削加工で無理がなく、容易であるか」、そもそも「切削で加工が可能か。」ということがポイントとなります。例えば、「細く・深い穴」や「内部の空洞」、「入り組んだ溝」のような形状は切削加工自体が困難になります。部品全体の形状がいかに切削加工に適しているか、あるいは適するように設計変更できるかが機械部品のコストダウン・合理化において重要となります。

2.角の形状
部品の「角」部および「隅」の形状をどのようにするか、加工はどのように行うかがポイントです。
部品の角部分は、一般的にC面の方がRを取るよりもコストを抑えることができます。隅の形状は、切削工具のRが合わない鋭角であると切削による加工が困難になり、逆にRが大きいと工程追加によるコストアップになる場合があります。例えば、隅のR形状は、市場に多く出回る工具に合わせることで工程短縮によるコストダウンとなります。このように、切削加工の事情を踏まえた「角」「隅」の形状設計が重要となります。

3.寸法
切削加工を行う上で、「寸法」に無理はないか、大きすぎる、小さすぎることはないかということがポイントです。また、深すぎる穴・溝についても注意が必要です。穴が深ければ深いほど特殊な切削工具が必要になり、ビビリも生じやすくなるため加工が困難になる傾向があります。

4.公差
一般的に切削加工では10μm単位の寸法公差が困難となり、μ台公差では切削に加え研削加工が必要となります。また、直角度・平行度など幾何公差が伴う場合、加工上の配慮や工程追加が必要になります。本当に必要な公差設定を見定め、切削加工の能力に配慮した部品設計を行うことが大切です。

5.表面粗さ
面粗度の指示がある場合も、研削加工の工程追加によりコストアップの要因となります。加工上は、切削により必要な表面粗さを確保できるかが課題となり、設計上は機構上必要な表面粗さかどうかの見極めが重要となります。

6.材質
切削加工では、一般的な鉄・アルミの他に、インコネルやハステロイ、インバー、チタンなど難切削材と呼ばれる金属があります。それぞれの金属ごとに素材特性や加工条件が異なります。使用頻度の多いステンレスについても、切削時に歪みやすい特性から加工上のノウハウが必要です。求められる特性は何か、市場性が高く調達は容易か、どのような加工方法を適用するか、などポイントとなり、コストにも影響するため素材選定は重要です。

7.熱処理
機械部品では、シャフトや軸受け、フレームなど、硬さを要求されるものが数多くあります。そのため、ふさわしい材質を選び、焼入れ・焼戻しなどの熱処理を施します。設計上は、要求性能に応じて熱処理の指示を行うことがポイントです。焼入れ後の金属は非常に硬く切削が困難であるため、加工上は、切削と熱処理の工程組みで生産性を上げることがポイントとなります。

8.表面処理
メッキなどの表面処理では、外観の意匠性を向上させるほか、耐摩耗性・耐食性・耐薬品性・防錆性・滑り性・硬度アップなどの効果を得られます。そのため、要求仕様に応じて、「切削加工+メッキ」の組合せで設計を行うことが有効です。外観部品などは「切削加工+塗装」を行うこともあります。切削加工に加えて、外観品質・各種物理特性を表面処理によって付与することがポイントです。

9.組立・分解
切削加工は金属素材からの削り出しを行うため、部品自体が大きく加工面積が広い場合には、材料ロスと加工時間増大によるコストアップの要因となります。そのため、分解が可能な場合、あえて別体化し、溶接または組立によってコストダウンを図ることができます。

 

試作開発.comでは、試作品製作における上記のポイントを踏まえ、「切削+α」あるいは、「全く別の製法」のご提案によってエンジニアの試作開発をサポートさせていただきます。

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